薬が効かない高血圧の原因はホルモン異常かも!ーアルドステロン症ー

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高血圧の原因によってその対策(対処法)や治療は異なるに、代表的な高血圧の原因を列挙いたしましたが、その中でもホルモン異常が原因でおこるものが幾つかあります。

原発性アルドステロン症

今日は、まず(その1)として、原発性アルドステロン症について書いてみましょう。この病気の原因は、腫瘍です。副腎の皮質にできた腫瘍からアルドステロンという血圧の調節に関わっているホルモンが異常に分泌され続ける為に高血圧が起こってくるのです。通常、検診などで高血圧を指摘されて、かかりつけの医者で降圧剤などの処方を幾つか出されて、何年も経つのにどうも血圧が正常化しない時には要注意です。この病気では、ホルモンの異常分泌が原因ですが症状は以下のようなものがあります。なかなか、これらの症状だけでは診断はつきませんが、採血をするとあるものの値が極めて低いことで診断がつくことがあります。それは、”K” カリウムです。この電解質の正常値は3.5~4.8mEq/L です。低カリウム血症では、3.5mEq/Lよりも低い数値となります。2.0以下の低カリウム血症では、時に突然の心停止をきたすことがあるので非常に危険な状態と言えます。

・最高血圧140mmHg以上または最低血圧90mmHg以上

・薬を服用しても血圧が下がらない

・筋力が低下:あるいは全身がだるいなど

・手足がしびれ

・尿の量の増加

この病気は、左右2つある腎臓のどちらかに良性の腫瘍ができて、そこからアルドステロンが分泌される病気です。ですから、手術で摘出することができれば、高血圧が治るというとっても素晴らしい治療効果が得られるものなのです。

手術方法も、現代では腹腔鏡手術といって、お腹の傷もずいぶん小さく済む方法があります。まずは、薬を内服していてもどうも血圧が下がりにくく、血中のKを調べると低値であることがわかれば、積極的にこの腫瘍の存在を疑って腹部CT検査などをすることが大事になります。

漫然と降圧剤を内服していると高血圧による臓器障害を起こす為、時すでに遅しということになりかねませんね。恐ろしいことです。

エピソード

夏のある日、30歳代の男性が登山をして下山している時に急に、両足に力が入らなくなり歩けなくなった為、救急車にて搬送されてきました。意識は清明で、明らかな四肢の運動障害ではありませんでした。救急ですので、一通りの検査をするのですが、採血してみると血中Kの濃度がなんと1.7mEq/L しかありません。心停止する危険な状態ですので、急いでKの点滴による補充を行っていました。ちょうど面会の人と話していたその時です、面会の方が「大変です。患者さんが急に意識がなくなりベッド上で動かなくなりました!」と言われました。慌ててベッドサイドに行くと、何と!心肺停止(CPA)の状態でした。

急いで、気管内挿管を実施、心肺蘇生を実施すると間もなく、意識がもどり、心臓・呼吸とも機能を再開しました。 ちょっとビビった瞬間でした。その間10分くらいだったと思いますが、全くこちらの心臓が止まるかと思いました。

このように、低カリウム血症は恐ろしいものです。ちなみに、この方はアルドステロン症にようる低カリウム血症ではありませんでした。

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