そもそも高血圧の症状って何? めまい、頭痛、吐き気?
高血圧は、”サイレントキラー”とういう異名を持つのでしたね。
すなわち、高血圧は症状がないのです。
しかし、これは高血圧がひどくない場合であって、末期の高血圧では当然症状が出るようになります。
どのような病気であっても、なんらかな症状が出た時にはすでに病気はある程度進行しているものです。
インターネットで検索すると、平気で高血圧の症状とか言って「めまい」「頭痛」「吐き気」などと書いてあったりします。でも、これって嘘に近いです。
健康診断とかで、「あなたは少し血圧が高めですので、生活習慣に気をつけてください。」とか言われたりします。でも、そう言われても「ああ、少し高いだけか。じゃあ、まだ大丈夫だな。」とか考えてしましがちですね。で、たまに”高血圧”とかでインターネットで調べたりするともっと悲惨だったりします。なぜって、もしですよ、高血圧の症状として上記のようなものが列挙してあったら、あなただったらどう感じますか。
そうか、こんな症状が無い自分は、本当は高血圧じゃあないのかもしれない。または、全然大丈夫だな、って思いませんか。
つまり症状が無いから大丈夫だという考え方は、非常に危険だということです。
症状が出る頃は、「癌でいえば、末期」です。
私が、人間ドックや脳ドックの結果を受診した人に説明する時、それを強く感じます。すでに何年も前から、「血圧が高い」と言われているのに、それを改善する努力をされていません。当然、病院も受診しません。まして、薬を内服して治療しようともしない人が結構いるんです。
高血圧だと何が起こるのか。
それは、臓器障害です。
代表的な臓器は、脳、眼、心臓、大血管、腎臓です。
そして、いずれも動脈に起こる共通の変化に起因しているのです。
それが動脈硬化。
こういった臓器障害が起こるようになった高血圧の末期の症状が
めまい、吐き気、頭痛などということです。
高血圧の結果ですね。
しかし、こういった症状があるからといって高血圧であると結論付けることはできません。
というのは、めまい、吐き気、頭痛などの症状は、
耳の病気や脳の病気だけでも起こりえるからです。さらに、こういった症状が起こっている
最中の血圧は高くなっていることが多いからです。
高血圧の診断は、あくまでも正しい姿勢で、安静にした後の血圧なのです。
毎日の血圧測定によって得られた値によって高血圧かどうかの診断がなされます。
階段を駆け上がったり、走った後だったり、重いものを持った後だったり
どこかを打撲したり怪我をして痛みがある時だったり、
そんな時の血圧は高くてもそれは、生理的に血圧が上昇しただけなのです。
それだけをもって、高血圧とは診断できません。