高血圧の人が頭痛の時に内服に注意を要する薬は?

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まず大切なことは、頭痛の原因が何であるのかをきちんと診断することです。高血圧そのものは症状を起こしません。ですから、高血圧の人がたまたま頭痛を起こした場合と考えてください。もし命に関わるような頭痛であるならば、市販薬などは使用するべきではないことは明らかですね。素人さんでも命に関わるかどうかを鑑別することは可能でしょうか? このことについては、すでに私のブログ「高血圧で頭痛の時、何科?行くところによっては死ぬ?」に記載しておりますのでまずはじっくりと読んでください。

では、高血圧の人にとって内服するとあまり好ましくない薬にはどんなものがあるのでしょうか? 大きく分けると以下のようになります。

  • 内服すると血圧が高くなる可能性がある薬
  • 内服すると脳内出血のリスクを上げる薬:こちらは、頭痛とは関係がありませんがご参考のために記載しておきます。

内服すると血圧が高くなる可能性がある薬

  • 消炎鎮痛剤(NSAIDs)
    腎臓の血流を低下させて、塩分や水分が再吸収され循環血液量が増えることによるようです。これには、たくさんのものが含まれます。病院で処方されるものとしては、ボルタレン、ポンタール、インダシン、インテバン、などです。
    市販薬でも、イブ、エスタック、ノーシン、ハッキリエースなども関連があります。
  • 片頭痛治療薬
    単純に動脈を収縮する作用により血圧が上昇するためです。
    これには、古くからあるカフェルゴット、ジヒデルゴットに加えて、最近のトリプタン系のイミグラン、マクサルト、ゾーミッグ、レルパックス、アマージ、などが含まれます。
  • 勃起不全治療薬
    薬の添付文書にはこう書いてあります:治療による管理がなされていない高血圧の患者(安静時収縮期血圧170mmHg以上、又は最小血圧が100mmHg以上)
    これらの薬は、血管を拡張する作用があるため、動脈硬化の強い方では、過度の低血圧をきたして命に関わることが起こりうるからです。
    これには、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどがあります。

内服すると脳内出血のリスクを上げる薬

高血圧の人でも、当然脳梗塞の既往があると、以下のような薬を内服している可能性は高くなります。特に最近では高齢者が多いのでしばしば臨床の現場でも遭遇いたします。
既往歴や内服薬をきちんと聞いておかないと恐ろしいことが起こり得ます。

やむを得ず以下のような薬を内服する場合とは、抗凝固薬の場合は「非弁膜性心房細動」、抗血小板薬の場合は「脳梗塞」や「狭心症・心筋梗塞」があります。最近では、一般内科の先生がMRI画像で無症候性の脳梗塞に対して、不用意にこの抗血小板薬を処方されるので困ったものです。患者さんは、言われるままに飲まれる場合が多いと思いますが、もし脳内出血を発症したらその処方した内科の医師にも責任ありますよ!

  • 抗凝固薬
    ワーファリンが古くからある薬で有名ですが、最近、新規抗凝固薬(Novel Oral AntiCoagulants:NOAC)と呼ばれるものが出現しました。
    プラザキサ、イグザレルト、エリキュース、リクシアナ、などです。
  • 抗血小板薬
    古くからあるものでは、バイアスピリンやパナルジン。
    最近のものでは、プラビックス、プレタール、などです。
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