えっ、そんな病気も高血圧が原因だったの!

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高血圧は、そももそ症状はなく”サイレントキラー”の異名を持っていましたね。

ですから、高血圧が原因となる病気にしましても、結構長い時間、高血圧が続いて、症状がないために、知らないうちに、色々な病気が発症することになります。高血圧が続いて、それを治療しないで放置した場合どうなるのか? それは、臓器障害が起こるのです。高血圧が継続しますと、動脈に高い血圧が持続的にかかることになります。動脈に高い圧がかかりますと動脈がその力に負けまいと動脈の壁が硬くなってきます。これが動脈硬化です。動脈の壁は、コレステロールなどの脂質が溜まり厚くなりますし、同時に動脈の内腔が狭くなってきます。この変化は太い動脈から細い抹消の動脈までまんべんに起こってきます。もっとも容易に想像がつくのは、内腔が狭くなることにより血流量が減ることです。また、抹消の方では動脈の壁がもろくなり詰まると同時に変性し、microaneurysm(微小動脈瘤)と呼ばれる瘤を形成することもあり、こうなると破裂することもあります。

さて、この臓器障害はさまざまな臓器でおこるのです。脳血管障害(脳卒中)、網膜障害(眼底出血)、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、大動脈瘤、腎硬化症、そして糖尿病も高血圧の人は正常血圧の人と比べて2〜3倍も糖尿病になり易いのです。

脳血管障害(脳卒中)

脳卒中には、出血性のもの、すなわち脳内出とくも膜下出血(破裂脳動脈瘤)があります。そして、虚血性(血管が詰まる)のものとして脳梗塞があります。近年では約70%が脳梗塞です。これは、食事が欧米化していることがかなり影響していると言われています。私が医学部を出たころは(年齢ばれちゃいますかね)、本当に脳内出血が多かったですね。全く頻度が逆転していて、当時は約70%が脳内出血と言っても良かったくらいですから。何れにしても、脳内出血も脳梗塞も動脈硬化が原因ですので、高血圧が悪の根源ということになりますね。

一方、くも膜下出血はあまり一般には知られていないかもしれませんが、80%くらいが先天性(遺伝性)の破裂脳動脈瘤というものが原因になります。もちろん、動脈瘤が破裂するのですから高血圧はその危険因子(リスク)ではありますが、原因ではありません。また、この動脈瘤のリスクには、喫煙も挙げられていますので要注意です。遺伝性というからには、身内にもしくも膜下出血や(未破裂)脳動脈瘤の診断を受けている方がいれば、身内にそういった人がいない場合の約5倍くらいの率で動脈瘤を持っているといわれていますので、1度はMRIなど精密検査をされるのが良いと思います。

網膜障害

網膜の血管は、脳の血管と同じものです。すなわち、眼底を見れば脳の血管を観察することができると言ってもいいのです。ですから、高血圧があって動脈硬化が進んでいれば眼底を見ればそれが診断できます。脳ドックなどで眼底検査を含めている病院もあります。動脈硬化が進んで動脈が詰まったり、また切れたりすると当然網膜障害が起こります。

虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)

脳と同様です。ただ、臓器が心臓になっただけで、心臓の筋肉を動かすためには冠状動脈が栄養や酸素を送っていますので、高血圧によって動脈硬化が進みますと、血管が狭窄して狭心症を起こしますし、ついに閉塞してしまいますと心筋梗塞を起こすことになります。

大動脈瘤

心臓から全身へと血液を送っている大元の大きな血管を、大動脈(Aorta)と言います。高血圧によって高い圧がかかり続けると、動脈壁が変性し膨らんできます。最終的に破裂して死亡することもある恐ろしい病気です。

腎硬化症

腎硬化症は、高血圧によって腎臓の動脈が動脈硬化を起こし、血管の内腔が狭くなるために、血液を濾過して尿を作る糸球体へ十分な血流が保てなくなります。少しずつ糸球体が硬くなり、腎機能が低下していくためについには、慢性腎不全の状態に陥ります。こうなると、さらに血圧が高くなるという悪循環が始まります。ついに、透析という最悪のシナリオが待っています。

糖尿病

糖尿病は、高血圧が直接の原因ではないのですが、高血圧の人は2−3倍も糖尿病を発症しやすいことがわかっています。

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