血圧が急に上昇:家庭での対処法と病院での治療

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手のツボ

昨日の記事にも書きましたように、”心手”と”合谷”というツボを押してやると心が落ち着き、血圧が下がるようです。

<心手>

nanacollect.com

出典:nanacollect.com

<合谷>

kenkou9.blog43.fc2.com

出典:kenkou9.blog43.fc2.com

しかし、大体におきまして高血圧という病気でなければ、少々血圧が上がったからといって慌てる必要なぞ何もないのです。ある実験によると人の脳の動脈を取り出して圧をドンドンかけて行っても300mmHgまでは裂けたりしなかったそうです。

高血圧の方におきましても、血圧が200mmHgに上がったからといって、普段飲んでいる薬(降圧剤)を頓用で追加内服されるかたがおられるのですが、大変な間違いですね。慌てる必要はありません。深呼吸を2、3回ゆっくりとして安静にしていればきっと下がってくるはずです。心理的に慌てたり心配したりすると悪循環に陥り益々、血圧が上昇するだけですね。

高血圧緊急症

急に血圧が上昇して、急いで血圧を下げなければ、脳、心臓、腎臓、大動脈などに致命的な変化を及ぼす緊急事態です。

代表的なものは、”高血圧脳症”です。

血圧が脳血流の自動調節能の上限を超えるほど高くなった時に、脳血管が麻痺し、毛細血管から血漿成分が漏れ出し脳に浮腫が起こってきます。

そのために、頭痛で発症し不穏状態、意識障害、悪心・嘔吐、けいれんなどをきたします。早く降圧しなければ命に危険がおよびます。

この時には、速やかに救急車を呼んで下さい。

一刻の猶予もありません。

エピソード:高血圧脳症

かなり昔になりますが、外来診察をしていると、知り合いの奥さまから電話がありました。

「主人が急にぼーっとして喋らなくなりました。手足の動きは全く正常です。」

私は、ただちに病院に連れて来るように指示しました。

来院してみますといつものご主人ではありません。一点をぼーっと見つめるような感じで座っておられます。片麻痺などはありませんし、どうも脳卒中ではないようです。

とにかくMRIを撮影してみることにしました。

撮影して驚きました。FLAIRという撮影方法で撮影した画像で、大脳の白質に真っ白な病変があちこちに広がっていました。

そして、血圧は200/120mmHg以上あります。

これは”高血圧脳症”です。入院となりました。

急いで、降圧剤を点滴静注して血圧の管理をしました。

幸い、翌日には血圧も正常化して、意識も正常にもどられましたが、行動がおかしかったことは全く記憶に無いようでした。

病態をしっかりと認識して、検査、治療に当たる必要があります。

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